誰にも褒められなかった日に、自分でご褒美をあげた話
ぶっちゃけ、ちゃんとやったのに誰からも褒められなかった日、自分で自分に小さなご褒美をあげて、なんとかやり過ごしている——そんな人は、思っているより多いです。
たとえば、こんな場面です。仕事も家事も、やるべきことはきちんとこなした。でも、それは「できて当たり前」のことで、誰からも「お疲れさま」も「ありがとう」も言われない。評価もされない。ただ静かに一日が終わっていく。そんな夜に、コンビニで少し高いアイスを買ったり、好きな飲み物を開けたりして、「今日はよくやった」と、自分で自分に小さく言う。
それは、誰かに認めてもらうことの代わりにはなりません。でも、誰も褒めてくれない日を、自分でなんとか支えるための小さな回復になっています。
そういうことを、わざわざ人に話すこともなく、自分の中だけでやっている人は、決して珍しくありません。
この記事は、「自分で自分を甘やかすな」とも「もっと自分を大事にすべき」とも言いません。似たことをしている人が、その習慣をそっと肯定するための記事です。
この話が、人に言いにくい理由
「誰にも褒められなかったから、自分にご褒美をあげた」と口に出すのは、意外と言いにくいことです。
言えば、「そんなに褒められたいの?」と、承認欲求の話にされそうで、わざわざ言う気になれない。我慢強い人の前では、「みんなそうやって頑張ってるよ」と返されて、自分の小さなしんどさが、雑に流されたように感じてしまう。逆に、自分を大事にするのが上手な人の前では、こんなことでしか自分をいたわれないのか、と気後れする。
しかも、自分で自分にご褒美をあげるという行為そのものが、なんとなく照れくさく、人前ではやりにくい。だからこそ、言葉にせず、こっそり一人でやることになります。
だから、この小さな救いは表に出にくいのです。出にくいだけで、似たことをしている人はあちこちにいます。
公開投稿や声で、よく見る感覚
統計ではありませんが、承認とご褒美をめぐる公開投稿を読んだ範囲では、似た声が繰り返し見られます。
「誰も褒めてくれないから、自分で『よくやった』と言うことにしている」 「『できて当たり前』のことを、毎日ちゃんとこなしているだけでもすごいと思うことにした」 「人に認めてもらうのを待っていたら、いつまでも満たされなかった」 「高いものじゃなくていい。自分のためのちょっとした一品で、その日が締まる」
(編集部メモ: これは公開投稿を読んだ範囲で目立った声であり、統計ではありません。)
誰にも認められない日をどう支えるかは、自己肯定感や承認欲求の相談の中にも、形を変えて出てきます。自分だけの妙な習慣に見えて、似た感覚はあちこちにあります。
立場別に整理してみる
ひとことで「自分にご褒美をあげる」と言っても、その中身は人によって違います。
A 自家発電型 — 人からの評価を待たず、自分で自分をねぎらうすべを身につけている。 B 当たり前を労う型 — 「できて当たり前」とされる日々の積み重ねを、自分だけは認めようとしている。 C 承認の代わり型 — 本当は誰かに褒められたいけれど、それが得にくいぶんを、ご褒美で埋めている。 D 区切り型 — 一日の終わりに小さなご褒美を置くことで、だらだら続く日々に区切りを作っている。
同じ「自分へのご褒美」でも、Aの人とCの人とでは、満たそうとしているものが違います。自分がどれに近いかを見るだけでも、その習慣が何を支えているのかが、少し見えてきます。
よくある誤解
「自分で自分を褒める=自己満足・承認欲求が強い」と結びつけてしまう人がいますが、必ずしもそうとは限りません。
人から認められたいと思うのは、特別なことではなく、多くの人が持っている自然な気持ちです。問題は、その承認が日常では得にくいこと。だからこそ、自分で自分をねぎらうのは、外からの評価が来ないときに自分を保つための、現実的なやり方とも言えます。誰かの「お疲れさま」を待ち続けるより、自分で一言かけられるほうが、続けやすい場合もあります。
ただし、「誰にも認められない」「自分には価値がない」という気持ちが強くなりすぎて、ご褒美では追いつかないほど苦しいなら、それは少し別の話かもしれません。気分を支える習慣と、満たされなさで押しつぶされそうな状態は、分けて考えたほうがいいこともあります。
ただし、ここを超えたら、少し気にかけたい
「自分にご褒美をあげて気分を立て直す」という習慣と、認められなさで強く苦しんでいる状態は、分けて考えたほうがいいです。
たとえば、こんな場面です。何をしても誰にも認められないという思いが強く、「自分は誰からも必要とされていない」「いてもいなくても同じだ」という考えが頭から離れない。気分の落ち込みや、眠れない・何も楽しめないといった状態が、二週間以上続いている。ご褒美を用意しても、気持ちがまったく動かない。
こうした場面は、「ご褒美で支える」という話とは別で、放っておくと負担が大きくなることがあります。気分の落ち込みが続くようなら、心療内科や精神科、お住まいの自治体の心の健康相談窓口に相談できます。つらくて誰かに話したいときは、よりそいホットライン(0120-279-338)が使えます。「消えたい」という気持ちが強いときは、#いのちSOS など、いのちの相談窓口にためらわず連絡してください。
逆に、「ただ単に、誰も褒めてくれない日を、自分のご褒美でやり過ごしている」だけなら、それは多くの人がやっている、堅実な自分のいたわり方です。気にせず続けて構いません。
編集部の整理
これは一つの正解ではなく、編集部としての提案です。
自分の支え方に、決まった正解はありません。人に認めてもらって元気になる人もいれば、自分で自分をねぎらうのが上手な人もいます。大事なのは、誰かの「お疲れさま」がない日でも、その一日の頑張りが消えてなくなるわけではない、と知っておくことだと思います。
「できて当たり前」とされることを、毎日きちんとこなすのは、本当はすごいことです。それを誰も言葉にしてくれないなら、自分で言ってあげていい。少し高いアイス一つで自分をねぎらうのは、甘えでも自己満足でもなく、誰も見ていないところで自分を支える、立派な技術です。褒められなかった日こそ、自分で自分に「よくやった」と言っていいと思います。
今日できる、小さい行動
- 自分が A〜D のどれに近いか、心の中でいいので名前をつけてみる
- 今日やった「できて当たり前」のことを、一つだけ具体的に思い出してみる
- それに対して、自分に小さなご褒美か、「よくやった」の一言をあげてみる
全部を一度にやらなくて大丈夫です。今日は、誰も褒めてくれなかった一日を、自分で一言ねぎらうだけでも十分です。
このテーマで、もし気になったときの相談先
- 心療内科・精神科 / お住まいの自治体の心の健康相談窓口 — 「誰にも必要とされていない」という思いが強く、つらさが続くとき。
- よりそいホットライン(0120-279-338) / #いのちSOS — つらくて誰かに話したいとき、「消えたい」と感じるとき。
この記事は、承認を求める人を責めるためのものでも、自分を甘やかすことを勧めるためのものでもありません。似たことで自分を支えている人が、その習慣を肯定するための整理です。
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