嫌いな人の不幸を、心のどこかで待ってしまう人へ
ぶっちゃけ、嫌いなあの人が、ちょっとだけ痛い目に遭わないかな——と思ってしまったことが、あります。
いつも自分を見下してくる先輩。 手柄だけ持っていく同僚。 マウントを取ってくる友人。 SNSで幸せそうにしている、あの人。
口には絶対出さない。 でも、ふとした瞬間に思ってしまう。 「あの人、そろそろ何か失敗しないかな」 そして、そう思った自分に、少しゾッとする。
「いやいや、そんな人として終わってる感情、私は持ってない」 そう言う人もいれば、「あ、わかる」と静かにうなずく人もいます。
検索すると出てくるのは、 「嫌いな人 不幸 願う 自己嫌悪」 「人の不幸 喜んでしまう 罪悪感」 「シャーデンフロイデ」
——同じことを思っている人は、思っているより多いです。
この記事は「そんな感情を持つ人は悪人」とも「気にしなくていい」とも単純化しません。 この感情がどこから来て、どう付き合えばいいのかを、声と整理から覗いてみます。
まず整理: 「人の不幸を喜ぶ気持ち」には名前がある
他人の不幸や失敗に、少しだけ満足を覚える感情は、古くから知られていて、ドイツ語では「シャーデンフロイデ(Schadenfreude)」と呼ばれます。日本語の「他人の不幸は蜜の味」もほぼ同じ感覚を指す言い回しです。
ここで大事なのは、この感情が「特別に冷たい人」だけのものではないという点です。誰かと自分を比べる気持ち(社会的比較)とセットで起きやすく、多くの人が経験する感情として、心理学の文脈でもよく取り上げられてきました。
統計ではありませんが、公開投稿では「嫌いな人の失敗を願ってしまう自分が嫌」という告白が繰り返し見られます。
※ここで挙げる説明は、感情の傾向に関する一般的な整理であり、特定の心理学的効果を断定するものではありません。
このテーマが見えにくい理由
「人の不幸を待ってしまう」は、人にまず言えません。
- 言ったら「性格が悪い」と思われる
- 自分でも「人として終わってる」と感じる
- 嫉妬や劣等感とセットで、認めたくない
- きれいごとの建前の裏で、こっそり抱えている
だから、誰も口に出さないだけで、実は多くの人が心の片隅に置いています。 ここで「自分はそんなこと思わない」と感じた人もいるかもしれません。思わないというより、思った瞬間にすぐ蓋をしていることもあります。
立場別に整理: 同じ「待ってしまう」でも中身が違う
「嫌いな人の不幸を待ってしまう」と言っても、背景の感情はさまざまです。
Aの人(劣等感・比較型) 自分が満たされていないとき、相手の不幸を願う気持ちが強くなる。本当に向き合いたいのは相手ではなく、自分の現状。
Bの人(被害・報復型) 実際にその人から傷つけられた経験がある。「やられた分、報われてほしくない」という、傷の裏返し。
Cの人(マウント・見栄疲れ型) いつも上から来る相手に対し、「一度くらい鼻を折られればいい」と思う。日常的な力関係への反発。
Dの人(ただの一瞬型) 特に深い恨みはないが、ニュースやSNSで「ざまあ」と一瞬思ってしまう。すぐ忘れる、軽い感情。
Eの人(実害に踏み出しそう型) 願うだけでなく、相手を陥れる行動(嫌がらせ・暴露・妨害)を考え始めている。ここは危険ラインです。
A〜Dは「思うだけ」で完結しています。Eは行動に移ろうとしている点が決定的に違います。
ネットの声を集めてみた
みんなの声
「嫌いな人の不幸を願ってしまう」気持ちの本音(複数回答)
- 願ったあとに強い自己嫌悪がくる100%
- 嫉妬・劣等感とセットで出てくる70%
- 実際に傷つけられた相手に対して思う60%
- 口には絶対出さず、心の中だけにとどめている75%
- 自分の生活が満たされると気にならなくなった45%
- 相手との距離を取ったら気持ちが薄れた40%
- 誰にも言えず一人で抱えている55%
数値は割合ではなく、相対的な言及頻度のランキングを示しています。これは公開投稿の質的傾向把握であり、統計調査ではありません。
「願ったあとに自己嫌悪がくる」がほぼ全員に共通するのが、このテーマの特徴です。つまり、多くの人はこの感情を持つこと自体に、すでに苦しんでいるということです。
よくある誤解
誤解1: 「こんな感情を持つ人は冷たい・性格が悪い」 人の不幸に一瞬満足する気持ちは、比較や傷つきとセットで多くの人に起きます。感情を持つことと、それを行動に移すことは別問題です。
誤解2: 「願えば相手に伝わる・自分に返ってくる」 心の中で思っただけで誰かが不幸になるわけではありません。罪悪感を過剰に背負う必要はありません。
誤解3: 「自己嫌悪する自分はおかしい」 むしろ自己嫌悪が来るのは、自分の中の倫理観が働いている証拠です。感情に飲まれていない、とも言えます。
「黒い感情を持たない人」は、たぶんいません。問題は、それをどう扱うかだけです。
危険ライン: ここを超えたら相談へ
「思うだけ」と「行動に移る」は、まったく別の問題です。
- 相手を陥れる・嫌がらせをする行動を具体的に計画し始めている
- SNSで暴露・誹謗中傷を投稿してしまった/しそう
- 相手のことが頭から離れず、自分の生活が回らなくなっている
- 強い恨みで眠れない・食べられない・気分が落ち込み続ける
- 「相手も自分も消えればいい」という考えが浮かぶ
このラインを超えていたら、それは性格の問題ではなく、心の負荷や、トラブルに発展しうる問題です。下記の相談先を一度のぞいてみてください。特に最後の項目に当てはまる場合は、すぐに相談窓口へ。
相談室の整理
嫌いな人の不幸を心のどこかで待ってしまうこと自体は、あなたが悪人だからではありません。比較や傷つきの裏返しです。行動に移さず、自分の生活に目を戻す。それだけ守れば、この気持ちは少しずつ薄れていきます。
このテーマで頼れる相談先
最終判断は専門家へ
強い恨み・心の負荷・人間関係の悩みで頼れる相談先
人間関係のしんどさ・誰にも言えない気持ちを24時間無料で話せる窓口。
- 公的機関厚生労働省『こころの耳』
気分の落ち込み・対人ストレスの相談窓口情報。
- 専門家(士業)公認心理師・臨床心理士(参考)
恨みや劣等感が強く、生活が回らないときに、気持ちの整理を第三者と進める場。
- 公的機関#いのちSOS / いのちの電話
「相手も自分も消えればいい」など、つらい考えが浮かぶときの相談窓口。
- 公的機関法務局 みんなの人権110番(0570-003-110)(参考)
嫌がらせ・誹謗中傷の被害/加害が現実化しそうなときの人権相談。
当サイトは「相談前の整理」を担う情報メディアです。具体的な意思決定の前には、必ず該当領域の専門家・公的機関にご相談ください。
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まとめ: 感情は責めず、行動だけ見張る
嫌いな人の不幸を、心のどこかで待ってしまう。 それは、あなたが特別に冷たいからではありません。 比較や傷つきの裏返しで、多くの人が心の片隅に抱えています。
- 人の不幸に一瞬満足する気持ちは、誰にでも起きうる
- 願ったあとの自己嫌悪は、倫理観が効いている証拠
- 「思うだけ」と「行動に移す」はまったく別問題
- 本当に向き合いたいのは、相手ではなく自分の現状であることが多い
- 距離を取り、生活を満たすと、感情は薄れていく
他人の心の片隅を覗いてみると、「みんな結構、黒いものを抱えてるんだな」と分かります。 あとは、それを行動に出さず、自分の生活に目を戻すだけです。
免責事項
本記事は、他者への否定的感情(嫉妬・恨み・シャーデンフロイデ)に関する一般的な情報整理です。 公開情報・体験談を編集部の質的レビューで整理したもので、特定の心理学的効果や診断を断定するものではありません。 強い恨みで生活が回らない場合、誹謗中傷・嫌がらせの被害/加害が現実化しそうな場合、自他を傷つける考えが浮かぶ場合は、よりそいホットライン・こころの耳・#いのちSOS・心理専門職・法務局などにご相談ください。
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