セックスレス、いつから「これは問題」と思った人が多いか
ぶっちゃけ、セックスレスって「何か月してないか」より、「片方だけが苦しくなった瞬間」から問題になる気がしませんか。
1か月ない。 3か月ない。 半年ない。 1年以上ない。
数字だけ見ると、どこかに線を引けそうです。
でも実際には、そんなに簡単ではありません。
お互いに納得しているなら、何年なくても問題にならない夫婦やカップルもいます。 逆に、1か月でも「もう求められていないのかも」と深く傷つく人もいます。
誘う側は、断られるのが怖い。 断る側は、責められるのが怖い。 話し合いたいけど、言い方を間違えると一気に険悪になる。 「性欲の問題」と思っていたら、実は家事・育児・仕事・体調・不満の積み重ねだったりする。
セックスレスは、ただの性生活の話に見えて、かなり深く関係性をえぐります。
この記事では、「何回すれば普通」とは言いません。 「夫婦ならするべき」とも言いません。 逆に、「したくないなら全部拒否でいい」と単純化もしません。
公的・専門機関の情報とネット上の声をもとに、セックスレスをいつから"これは問題かも"と思った人が多いのか、そしてどこで相談につなぐべきかを整理します。
大事なのは、回数そのものではありません。
どちらかがつらいのに、言えないまま放置されているか。 同意のない圧があるか。 相手を責める形になっていないか。 医療・心理・夫婦関係の問題が混ざっていないか。
ここです。
まず数字: セックスレス率の実態(年齢別・年数別)
回数で線を引くのは難しい話ですが、まず公的・準公的な統計を並べてみます。 あくまで「全体の傾向」であって、個別のカップルの正解ではありません。
既婚カップル セックスレス率(月1回未満)
| 調査年 | セックスレス率 |
|---|---|
| 2004年 | 約 31.9% |
| 2010年 | 約 40.8% |
| 2014年 | 約 44.6% |
| 2016年 | 約 47.2% |
| 2020年 | 約 51.9% |
20年で約20ポイント増えています。2020年時点では、既婚カップルの過半数が「月1回未満」の状態です。 つまり、セックスレス状態は「珍しい」話ではなくなっています。
年代別セックスレス率(既婚者・2020年)
| 年代 | セックスレス率 |
|---|---|
| 20代既婚 | 約 31% |
| 30代既婚 | 約 41% |
| 40代既婚 | 約 53% |
| 50代既婚 | 約 65% |
| 60代既婚 | 約 75% |
年代が上がるほど比率は上がります。 ただ、20代でもすでに3割が該当しているのは、よく見ておきたい数字です。
結婚年数別セックスレス率
| 結婚年数 | セックスレス率 |
|---|---|
| 1年未満 | 約 15% |
| 1〜2年 | 約 25% |
| 3〜5年 | 約 38% |
| 6〜10年 | 約 48% |
| 11〜15年 | 約 56% |
| 16〜20年 | 約 63% |
| 21年以上 | 約 70% |
年齢以上に「結婚年数」が効いているように見える数字です。 3〜5年あたりから増え、10年を超えると半数を超えてきます。
セックスレスの主な理由(複数回答)
| 理由 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 仕事(家事・育児)で疲れている | 約 32% | 約 38% |
| 面倒くさい | 約 22% | 約 28% |
| 出産後何となく | - | 約 35% |
| 家族(肉親)のように感じる | 約 18% | 約 25% |
| 拒否される・誘いにくい | 約 15% | 約 8% |
| 加齢による性欲低下 | 約 12% | 約 12% |
| 健康上の理由(EDなど) | 約 10% | 約 4% |
男女ともトップは「疲れている」です。 性欲そのものより、生活の余白がなくなっていることが背景にあるように見えます。 女性側では「出産後何となく」も大きく、産後がきっかけになる人が一定数います。
パートナーへの満足度との関係
| セックス頻度 | 結婚生活「満足」回答率 |
|---|---|
| 週1回以上 | 約 72% |
| 月2〜3回 | 約 65% |
| 月1回 | 約 55% |
| 数ヶ月に1回 | 約 47% |
| 1年以上なし | 約 38% |
頻度が下がると、結婚生活の満足度も下がる傾向はあります。 ただし因果は一方向ではありません。「レスだから不満」なのか「不満だからレス」なのかは、ケースによって違います。
関連する公的データ
- 婚姻件数: 約 49.0万件(令和4年)
- 離婚件数: 約 18.0万件(令和4年)
- 「性の不一致」を離婚動機に挙げる割合: 約 8%
離婚の主な動機としては「性の不一致」は1割未満で、性格の不一致や経済的理由のほうが上位に来ます。 ただ、表に出にくいだけで、背景の一つになっているケースは少なくないと言われています。
出典:
- 日本家族計画協会「ジャパン・セックス・サーベイ」 https://www.jfpa.or.jp/
- 相模ゴム工業「ニッポンのセックス」(参考) https://www.sagami-gomu.co.jp/project/nipponnosex/
- 厚生労働省「人口動態統計」
まず整理: セックスレスの定義と、実感にはズレがある
日本性科学会は、2024年にセックスレスについて、次のように説明しています。
「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシャル・コンタクトがいずれも1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」
つまり、専門的な定義としては「1か月以上」が一つの目安になります。
ただ、現実の感覚はもっとバラバラです。
1か月で不安になる人もいます。 半年くらいで「あれ?」と思う人もいます。 1年たって初めて検索する人もいます。 出産後や病気、介護、仕事の繁忙期など、事情がある期間は問題と感じにくい人もいます。
ジャパン・セックス・サーベイ2024では、この1年間以上セックスがない人が男性45.3%、女性52.8%とされ、男女とも6割以上が1か月以上セックスがない状態だと報告されています。
つまり、セックスレス状態そのものは、かなり多くの人に起きています。
でも、多いからといって本人がつらくないわけではありません。
「よくあること」と「自分が傷つくこと」は別です。
参考:
- 日本性科学会「セックスレスについて」 https://sexology.jp/sexless/
- 日本家族計画協会「ジャパン・セックス・サーベイ2024」 https://www.jfpa.or.jp/jfpa_ic/2024_5
- JEX「JAPAN SEX SURVEY 2024」 https://www.jex-sh.jp/pdf/japan_sex_survey/sexsurvey2024.pdf
「いつから問題か」は、回数より"苦しさの非対称"で決まる
セックスレスの難しさは、片方だけが問題だと思っているケースが多いことです。
| 状態 | 起きやすいズレ |
|---|---|
| 片方はしたい、片方はしたくない | 誘う側は拒絶感、断る側はプレッシャー |
| どちらもしたくない | 問題になりにくいが、会話がないと誤解も起きる |
| 体調・出産・更年期が絡む | 性欲より痛み・疲労・ホルモン変化が中心のことも |
| 関係性が冷えている | 性生活ではなく感情の断絶が先にあることも |
| 相手が避けている理由を言わない | 不倫疑惑、嫌悪感、自信喪失に広がりやすい |
同じ「半年していない」でも、意味は違います。
お互いに納得していれば、穏やかな関係かもしれません。 でも、片方が毎晩泣くほどつらいなら、かなり深刻です。
つまり、問題化するタイミングは、 「何か月ないか」だけではなく、 どちらかが一人で傷つき始めたとき だと思います。
ネットの声を集めてみた: 問題だと思った時期はかなり割れる
セックスレスに関する公開投稿を見ると、「いつから問題と思ったか」は人によってかなり違います。
みんなの声
30〜50代「セックスレスを『これは問題かも』と思った時期」(ネット投稿の質的レビュー・複数回答)
- 断られ続けて自己否定感が強くなった100%
- 話し合いを避け続けてこじれた75%
- 半年で関係性の問題だと思った55%
- 誘われる側としてプレッシャーがつらかった40%
- 1年以上で離婚や別居が頭をよぎった30%
- 出産後・育児中で判断できなかった25%
- 3か月前後で不安になった20%
数値は割合ではなく、相対的な言及頻度のランキングを示しています。これは公開投稿の質的傾向把握であり、統計調査ではありません。
ここで見えるのは、セックスレスの痛みは「拒否された側」だけのものではないということです。
誘って断られた側は、 「自分に魅力がないのか」 「もう異性として見られていないのか」 「外に相手がいるのか」 と傷つく。
一方、誘われて断る側も、 「応じない自分が悪いのか」 「また不機嫌になられるのが怖い」 「体がつらいのに分かってもらえない」 「義務みたいになってしまった」 と苦しくなる。
両方つらい。 でも、つらさの種類が違う。
ここを間違えると、話し合いがすぐ「責め合い」になります。
「レスされた側」のつらさ: 性欲より、存在否定に感じる
セックスレスで傷つく人の投稿を見ると、単に「したいのにできない」という話だけではありません。
もっと深いところで、存在を否定されたように感じています。
もう求められていない。 家族としてしか見られていない。 自分だけが惨め。 誘うたびに心が折れる。 外見が衰えたからかもしれない。 相手に触れたいと思う自分が悪いのかもしれない。
特につらいのは、勇気を出して誘って断られることです。
一度ならまだしも、何度も続くと、誘うこと自体が怖くなります。
そして、誘わなくなる。 話さなくなる。 触れなくなる。 同じ家にいるのに、心だけ遠くなる。
ここで傷ついているのは、性欲だけではありません。
「自分はまだ相手にとって大事なのか」 という確認ができなくなっているのです。
「断る側」のつらさ: したくない理由を言えないまま責められる
一方で、断る側にも苦しさがあります。
疲れている。 育児で体を触られること自体がつらい。 更年期やPMSで体調が不安定。 性交痛がある。 過去の嫌な経験がある。 相手への不満がたまっている。 家事育児の負担差で、性欲どころではない。 そもそも性欲が薄い。
でも、それを言うと相手を傷つける。 だから曖昧に断る。
「今日は疲れてる」 「眠い」 「また今度」 「そういう気分じゃない」
すると、断られた側は理由が分からず、さらに傷つく。
このループです。
断る側も、本当は悪者になりたいわけではありません。 でも、理由を言えないまま断り続けると、相手には拒絶だけが残ります。
よくあるきっかけ: 出産・育児・更年期・仕事・関係性の冷え
セックスレスのきっかけは一つではありません。
| きっかけ | 起きやすいこと |
|---|---|
| 妊娠・出産 | 体の回復、授乳、睡眠不足、育児疲れ、触れられたくない感覚 |
| 育児 | 夫婦より親モードになり、時間も気力もなくなる |
| 更年期・PMS | 性欲低下、性交痛、気分の波、体調不良 |
| 仕事のストレス | 疲労、睡眠不足、メンタル不調、性欲低下 |
| 家事育児の不満 | 相手への怒りが積もり、触れられたくなくなる |
| ED・性交痛 | 医療相談が必要なこともあるが、言い出しにくい |
| 関係性の冷え | 会話、尊重、感謝が減り、性的接触だけ求められるとつらい |
ここで大事なのは、「性の問題だけを切り出しても解決しないことがある」という点です。
性欲の話だと思っていたら、実は睡眠不足。 セックスレスの話だと思っていたら、実は家事分担。 EDの話だと思っていたら、実は仕事のストレス。 拒否の話だと思っていたら、実は性交痛。
見えている問題と、根っこの問題が違うことがあります。
話し合いで詰みやすいパターン
1. 「なんでしてくれないの?」から入る
これは、言いたくなる気持ちは分かります。
でも、言われた側は責められたと感じやすいです。
「してくれない」 「拒否された」 「夫婦なのに」 「普通はするでしょ」
この言い方になると、相手は防御に入ります。
話し合いではなく、裁判みたいになります。
2. 「もういい」と引き下がって、何年も放置する
一度話してダメだった。 相手が不機嫌になった。 泣かれた。 怒られた。 それで、もう触れないことにした。
こうなると、表面上は平和です。
でも、内側では恨みや孤独がたまります。
3か月、半年、1年、3年。 時間がたつほど、話題に出すのがさらに難しくなります。
3. 医療の問題を人格の問題にしてしまう
性交痛、ED、性欲低下、ホルモン変化、うつ、不眠、薬の副作用などが絡むことがあります。
でも、それを知らないと、 「もう愛していないんだ」 「女として/男として見ていないんだ」 「努力していない」 と人格の問題にしてしまいます。
医療的な相談で整理できることまで、夫婦の愛情問題としてこじれてしまう場合があります。
4. 同意のない圧になってしまう
セックスレスがつらいからといって、相手に圧をかけていいわけではありません。
不機嫌になる。 無視する。 怒鳴る。 離婚をちらつかせる。 断ると責める。 同意がないのに進めようとする。
これは、性の悩みではなく、DVや性的強要の問題につながることがあります。
逆に、自分がそういう圧を受けている場合も、一人で抱えないほうがいいです。
相談室の整理: セックスレスは「回数交渉」より先に"何が苦しいか"を分けるのがよさそうです
セックスレスは、回数の問題に見えます。
でも、実際には、 「私はまだ大事にされているのか」 「自分の体は尊重されているのか」 「夫婦としてこのままでいいのか」 という問題でもあります。
だから、回数だけを交渉すると、こじれやすいです。
いつ専門家に相談したほうがいいのか
セックスレスは、夫婦だけで話し合って解決することもあります。 ただ、次のような場合は、外部に相談したほうが安全なことがあります。
| 状況 | 相談先の例 |
|---|---|
| 性交痛がある | 婦人科・産婦人科 |
| EDや射精の悩みがある | 泌尿器科・メンズヘルス外来 |
| 性欲低下と強い疲労・抑うつがある | 内科・心療内科・精神科 |
| 産後からつらい | 婦人科・助産師・保健師・自治体相談 |
| 話し合うと必ず責め合いになる | 夫婦カウンセリング・心理相談 |
| 離婚が現実的に頭にある | 弁護士・法テラス・自治体相談 |
| DV・モラハラ・性的強要がある | DV相談ナビ #8008、性暴力被害者支援 #8891 |
2024年の人口動態統計月報年計では、離婚件数は18万5895組、前年より2081組増加しています。セックスレスが離婚の直接原因とは限りませんが、夫婦関係の悩みが長期化したとき、法的・生活面の相談先を知っておくことは大事です。
「話して楽になった人」と「話してさらに傷ついた人」が両方いる
セックスレスの話し合いは、うまくいくこともあります。
相手も悩んでいた。 体調の問題だと分かった。 性交痛やEDを相談できた。 まずは触れ合いから戻すことになった。 カウンセリングに行くことになった。
でも、うまくいかないこともあります。
「そんなことで悩んでたの?」と言われた。 「面倒くさい」と流された。 「じゃあ外でしてくれば」と言われた。 泣かれて話せなくなった。 怒鳴られて怖くなった。 何度話しても変わらなかった。
どちらも現実です。
だから、「ちゃんと話し合えば解決」と言い切るのは違います。
克服のリアル: 元に戻る夫婦もいれば、戻らない夫婦もいる
セックスレスの克服というと、「またできるようになった」という話になりがちです。
でも、現実はもう少し広いです。
性的な関係が戻った夫婦もいます。 性行為は戻らないけれど、スキンシップや会話が戻った夫婦もいます。 お互いに性を重視しない形で納得した夫婦もいます。 別居や離婚を選んだ人もいます。
同じ家にいながら、気持ちは戻らなかった人もいます。
どれが正解とは言えません。
大事なのは、片方だけがずっと我慢する形になっていないか。 同意のない圧がないか。 体調や痛みが無視されていないか。 孤独が放置されていないか。
このテーマで頼れる相談先
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セックスレス・夫婦関係・性の不安で頼れる相談先
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性交痛、産後の不調、更年期、PMS、性欲低下、避妊、妊娠不安、性感染症の不安などを相談したいとき。
- 専門家(士業)泌尿器科・メンズヘルス外来(参考)
ED、射精の悩み、男性更年期、性欲低下、テストステロンの相談などをしたいとき。
- 専門家(士業)心理カウンセラー・夫婦カウンセリング(参考)
話し合いが責め合いになる、拒否感や不安が強い、夫婦関係そのものを整理したいとき。
- 専門家(士業)弁護士・法テラス
離婚、別居、婚姻費用、慰謝料、財産分与、子どものことなど、法的な整理が必要になったとき。
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まとめ: セックスレスは、回数より"黙って傷ついているか"を見る
セックスレスは、何か月から問題なのか。
専門的な定義では、1か月以上が一つの目安になります。 でも、実感としては、人によってかなり違います。
1か月で傷つく人もいる。 半年で不安になる人もいる。 1年たって離婚が頭をよぎる人もいる。 お互い納得していて、問題にならない関係もある。
だから、回数だけで決めなくていいです。
見たほうがいいのは、 どちらかが一人で傷ついていないか。 断る側がプレッシャーで追い詰められていないか。 痛みやED、更年期、産後、メンタル不調が隠れていないか。 話し合いが責め合いになっていないか。 同意のない圧や恐怖がないか。
セックスレスは、恥ずかしい話ではありません。 でも、放置すると夫婦やカップルの深い孤独になりやすい話です。
まずは、回数を責めるより、自分が何に傷ついているのかを言葉にする。 そして、相手の体や心の事情も聞く。 それでも難しいなら、医療、心理、法律、公的相談先を使う。
二人だけで抱えきれないなら、外に出していい悩みです。
まずはそこからでいいのだと思います。
免責事項
この記事は、セックスレス、夫婦関係、恋人関係、性欲低下、性交痛、ED、産後、更年期、離婚、DV・モラハラ、性的強要に関する公的・公開情報とネット上の声の傾向を整理した一般的な情報です。 個別の診断、治療方針、夫婦関係の判断、離婚判断、法的助言を示すものではありません。 性交痛、ED、強い性欲低下、抑うつ、不眠、産後や更年期の不調などがある場合は、婦人科、泌尿器科、内科、心療内科、精神科、医療機関等に相談してください。 断ると怒鳴られる、無視される、性的に強要される、避妊に協力してもらえない、身の危険を感じるなどの場合は、DV相談ナビ #8008、DV相談プラス、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891、警察、救急、地域の支援機関等に相談してください。
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