墓じまい、どこから始めた人が多いか — 親族・お寺・費用のリアル
ぶっちゃけ、墓じまいって「お墓を片付けるだけ」だと思っていたら、親族・お寺・役所・費用が全部からんできます。
実家のお墓が遠い。墓参りに行ける人がいない。子どもに継がせるつもりはない。きょうだいも地元を離れている。親が元気なうちに話したいけど、切り出せない。親が亡くなってから、急にお墓の管理が自分に回ってきた。
そこで検索します。
「墓じまい 何から」「墓じまい 費用」「改葬許可 やり方」「お寺 離檀料 相場」「親族 反対 墓じまい」「永代供養 納骨堂 樹木葬 違い」
調べれば調べるほど、やることが増える。
墓じまいは、今の家族構造にかなり合った選択肢です。 でも、進め方を間違えると、感情面でも費用面でもこじれやすいテーマです。
この記事では、墓じまいをすすめる記事にはしません。逆に、「先祖を粗末にするな」と責める記事にもしません。
公的情報とネット上の声をもとに、墓じまいをどこから始めた人が多いのか、親族・お寺・費用でどこに詰まりやすいのかを整理します。
結論を先に言うなら、いきなりお寺や業者に行く前に、まずやることがあります。
誰が反対しそうか。誰に説明が必要か。遺骨をどこへ移すのか。費用を誰が負担するのか。
この4つを見ないまま進めると、あとでかなり揺れます。
まず数字: 墓じまいの費用と件数の相場
「墓じまい、いくらかかるのか」「みんなどれくらいやっているのか」——気持ちの前に、まず数字を置いておきます。煽る話ではなく、相場感の整理です。
墓じまい関連費用(全国平均)
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 閉眼供養(魂抜き法要) | 約 3〜10万円 |
| 石材店による墓石撤去・処分 | 約 10〜30万円 |
| 墓地区画返還料(寺院・霊園) | 約 0〜50万円 |
| 離檀料(寺院檀家からの離脱) | 約 5〜20万円(高額請求の事例あり) |
| 行政書類(改葬許可申請等) | 約 1,000〜5,000円/通 |
| 小計(墓じまい本体) | 約 20〜100万円 |
ここに「遺骨をどこへ移すか」の費用が別途乗ります。
改葬先(遺骨の移し先)の費用
| 種別 | 費用目安 | 年間管理料 |
|---|---|---|
| 永代供養墓(合祀) | 約 5〜30万円 | 不要(永代込) |
| 樹木葬 | 約 20〜80万円 | 約 0〜1.5万円 |
| 納骨堂(都市部) | 約 50〜150万円 | 約 1〜2万円 |
| 散骨(海洋・委託) | 約 5〜30万円 | 不要 |
| 新たな一般墓(地方) | 約 50〜200万円 | 約 0.5〜1.5万円 |
| 手元供養(自宅保管) | 約 1〜10万円 | 不要 |
費用だけで見ると、永代供養墓(合祀)と手元供養が最も安く、年間管理料も不要なケースが多いです。一方、納骨堂や新規の一般墓は墓じまい本体より高くつくこともあります。
全国の改葬件数(厚労省「衛生行政報告例」)
| 年度 | 改葬件数 |
|---|---|
| 平成20年(2008) | 約 7.2万件 |
| 平成27年(2015) | 約 9.1万件 |
| 令和元年(2019) | 約 12.4万件 |
| 令和3年(2021) | 約 11.8万件 |
| 令和4年(2022) | 約 15.1万件 |
この15年で改葬件数は2倍以上になっています。お墓を移す・整理することは、もう特別な話ではなくなってきているということです。
「お墓に関する全国実態調査」より
- 墓じまいを「検討中」「予定あり」: 全世帯の約 28%
- 主な理由: 「子孫に負担をかけたくない」約 55%、「遠方で管理できない」約 40%、「継ぐ人がいない」約 35%
- 墓じまいで揉めた経験: 約 30%(離檀料・親族間意見・宗派)
3軒に1軒近くが何らかの形で揉めています。特に離檀料の高額請求は、ニュースや相談投稿でもよく見るテーマです。事前に金額の感覚を持っておくと、突然の請求でパニックになりにくいです。
出典:
- 厚生労働省「衛生行政報告例」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/36-19.html
- 鎌倉新書「お墓に関する全国実態調査」 https://www.e-ohaka.com/
まず整理: 墓じまいは、法律上は「改葬」が関係することが多い
一般に「墓じまい」と呼ばれるものは、今あるお墓を撤去し、遺骨を別の場所に移す流れを指すことが多いです。
法律上、ここで関係するのが「改葬」です。
墓地、埋葬等に関する法律では、改葬は、埋葬した遺体を他の墳墓へ移すこと、または埋蔵・収蔵した焼骨を他の墳墓や納骨堂へ移すことと定義されています。
また、改葬をするには市町村長の許可が必要です。墓地、埋葬等に関する法律施行規則では、改葬許可を受けるための申請書に、死亡者の情報、埋葬・火葬場所、改葬の理由、改葬先などを記載して提出することが定められています。
つまり、墓じまいは気持ちの整理だけでは終わりません。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 親族調整 | 誰が了承するか、誰が反対しそうかを確認 |
| 現在の墓地管理者への相談 | お寺・霊園・自治体などに手続き確認 |
| 改葬先の決定 | 永代供養墓、納骨堂、樹木葬、別の墓地など |
| 改葬許可申請 | 現在のお墓がある市区町村で手続き |
| 墓石撤去 | 石材店等に見積もり依頼 |
| 遺骨の移動 | 新しい納骨先へ納める |
ここで大事なのは、墓じまいは「撤去」ではなく「移す先を決める手続き」でもあるという点です。
参考:
- e-Gov「墓地、埋葬等に関する法律」 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000048
- e-Gov「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」 https://laws.e-gov.go.jp/law/323M40000100024/
墓じまいを考え始めるきっかけ
きっかけは、だいたい切実です。お墓が遠い、継ぐ人がいない、管理費・維持費が負担、親が亡くなって急に現実化する——このあたりです。
ネットの声を集めてみた: 始める場所は「お寺」より「親族確認」が多い
みんなの声
50〜70代「墓じまい、最初に詰まったこと」(ネット投稿の質的レビュー・複数回答)
- 親族にどう切り出すかで止まった100%
- お寺にどう伝えるかが怖かった75%
- 費用総額が読めなかった55%
- 永代供養・納骨堂・樹木葬の違いで迷った40%
- 改葬許可の手続きが分かりにくかった30%
- 離檀料やお布施の考え方で悩んだ25%
- 誰が費用を出すかで揉めた20%
数値は割合ではなく、相対的な言及頻度のランキングを示しています。これは公開投稿の質的傾向把握であり、統計調査ではありません。
ここで見えるのは、墓じまいは「手続き」より先に「感情の調整」で止まるということです。
お墓は、単なる石ではありません。親の思い、祖父母の記憶、本家・分家、長男・長女、地元とのつながり、お寺との関係、先祖への気持ち、きょうだい間の負担感——全部が乗っています。
だから、いきなり「お墓なくします」と言うと、反発が出ることがあります。
墓じまいで後悔しやすいポイント
1. 親族に事後報告してしまう
墓じまいで一番もめやすいのは、事後報告です。「もう決めたから」「来月撤去するから」「永代供養にしたから」——こう言われた親族は、納得というより置いていかれた感じになります。
2. お寺にいきなり「墓じまいします」と伝える
お寺との関係がある場合、伝え方でかなり印象が変わります。「もう管理できないので撤去します」よりも、「遠方で今後の維持が難しく、親族とも相談しながら改葬を考えています。手続きについて教えていただけますか」のほうが角が立ちにくいです。
3. 改葬先を決めずに撤去だけ考える
墓石を撤去すれば終わり、ではありません。遺骨をどこへ移すのか——永代供養墓なのか、納骨堂なのか、樹木葬なのか、手元供養なのか、別の霊園なのか、散骨を考えるのか。
4. 費用をざっくりしか見ていない
墓じまいの費用は、墓石撤去費、閉眼供養・魂抜きのお布施、離檀料が話題になる場合、改葬先の費用、納骨料、書類手続き、交通費、親族対応——複数に分かれます。
墓じまいの進め方: 多くの人がたどる順番
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | お墓の情報を確認 | 墓地名、管理者、埋葬者、管理費、契約者 |
| 2 | 親族に相談 | 反対しそうな人、費用負担、希望を確認 |
| 3 | 改葬先を検討 | 永代供養墓、納骨堂、樹木葬など |
| 4 | 現在の墓地管理者に相談 | お寺・霊園・自治体に手続き確認 |
| 5 | 見積もりを取る | 墓石撤去、供養、改葬先費用 |
| 6 | 改葬許可申請 | 現在のお墓がある市区町村で手続き |
| 7 | 閉眼供養・撤去・納骨 | 日程調整と親族への連絡 |
ここでのポイントは、役所手続きだけ先に走らないことです。書類上は進められても、親族やお寺との関係がこじれると、精神的にかなり疲れます。
相談室の整理: 墓じまいは「業者探し」より先に、親族地図を作るのがよさそうです
克服のリアル: お墓をなくしても、供養の気持ちは消えない
墓じまいで一番気になるのは、ここかもしれません。「お墓をなくしたら、先祖をないがしろにしていることになるのでは」
でも、供養の形は一つではありません。遠方のお墓に年1回行く、近くの納骨堂に手を合わせる、永代供養にする、家で写真に手を合わせる、命日に家族で話す——お墓の形が変わっても、故人を思うことは続けられます。
行けないお墓を放置して自己嫌悪になるより、今の家族が続けられる形に変える。それも一つの供養の形だと思います。
このテーマで頼れる相談先
最終判断は専門家へ
墓じまい・改葬・親族調整で頼れる相談先
- 公的機関現在のお墓がある市区町村役場(参考)
改葬許可申請の窓口。必要書類、現在の墓地管理者の証明、改葬先の情報などを確認したいとき。
- 専門家(士業)現在の墓地管理者・菩提寺・霊園管理者(参考)
お墓の契約、埋葬者、閉眼供養、管理費、撤去手続き、改葬に必要な証明を確認したいとき。
- サービス石材店・墓じまい業者(参考)
墓石撤去、区画の原状回復、費用見積もり、作業日程を確認したいとき。複数見積もりが安心です。
- サービス永代供養墓・納骨堂・樹木葬の運営者(参考)
遺骨の移転先、納骨方法、年間管理費、合祀の時期、親族の参拝方法を確認したいとき。
- 専門家(士業)行政書士・司法書士(参考)
改葬許可、戸籍、相続手続き、名義整理などの書類が不安なとき。
- 専門家(士業)弁護士(参考)
親族間で強く揉めている、費用負担、墓地使用権、相続と絡んで対立しているとき。
墓じまい業者、石材店、納骨先、寺院との費用トラブルや説明不足で困ったとき。
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まとめ: 墓じまいは「お墓を壊す話」ではなく「残された人が続けられる形に変える話」
墓じまいは、言葉だけでも重いです。でも、誰も墓参りに行けない、管理費だけ払い続けている、子どもに負担を残したくない、遠方で維持できない——そう感じているなら、墓じまいを考えること自体はおかしなことではありません。
ただし、いきなり撤去ではなく、まず整理です。
寂しさが残ってもいいです。少し申し訳なさがあってもいいです。
でも、続けられない形を無理に残すより、続けられる供養に変える。そう考えると、少しだけ話し始めやすくなるかもしれません。
免責事項
この記事は、墓じまい、改葬、永代供養、納骨堂、樹木葬、親族調整、お寺との関係、費用に関する公的・公開情報とネット上の声の傾向を整理した一般的な情報です。 個別の改葬手続き、宗教判断、契約判断、法的判断、相続判断を示すものではありません。 親族間の対立、費用負担、墓地使用権、相続、契約トラブルがある場合は、行政書士、司法書士、弁護士、消費生活センター等に相談してください。
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